社会福祉法人和悦会 waetsukai

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羽曳野日誌

2024.10.25

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」

~災害等や非常時の備蓄~

当施設では災害等や非常時に備えて備蓄の用意をしています。

水や粥をはじめとし、最近ではエネルギーだけでなくカルシウムやアミノ酸等の栄養素を補給できるゼリー飲料も用意しております。


幸いなことに災害が起こらず「備蓄食品の賞味期限が切れ廃棄になってしまう」なんてことを事前に防ぐために、粥はローリングストックしています。

ローリングストックとは…
①備える→②消費する→③買い足す のサイクルのことです。

備蓄食品を購入し、賞味期限が切れる前に普段の食事の中で使用。減った分は新しく買い足し、備蓄を常に一定量に保つことができるよう購入と消費を繰り返しています。


使用計画を立て、随時備蓄の白粥を使用した食事提供を実施しております。

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」

この取り組みは期限切れによる食品ロスを防ぐ目的だけではありません。
いざという日に、職員が迅速に対応できるよう訓練も兼ねています。またゲスト様に備蓄食品を食べ慣れていただくという意図もございます。
当施設では、備蓄粥の提供を2年程前から行っております。

今後も備蓄食品の内容や目標数について見直し、検討を重ねていきたいと思います。


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~嚥下調整食の紹介~

羽曳野特別養護老人ホームでは、噛む力・飲み込む力が低下し普通の食事を食べることが難しい方に、ソフト食やゼリー食といった嚥下調整食を提供しています。

下記の写真は常食(普通食)と比較したソフト食とゼリー食です。
同じ献立を形態別に表示しています。

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」

★ソフト食★

特徴として、形はありますが舌や歯茎で押しつぶしができる硬さであり、口の中でばらけることなく飲み込みやすいため、常食と比較すると誤嚥の心配が少ない形態です。
食材の粒が残っているため、料理ごとに食感を楽しむことができます。

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」

★ゼリー食★

咀嚼・嚥下能力が低下し、固形物を摂取することが難しくなってきた方向けの食事です。
粒が無くなめらかで喉越しのよい形態です。

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」



*栄養補助食品*

当施設では、森永乳業クリニコ株式会社(森永乳業グループ 病態栄養部門)の『エンジョイゼリープラス』という栄養補助食品を取り扱っています。

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」

1本220gでエネルギー360kcalが摂取できます。
缶コーヒー1本程度の大きさであり、食事と比較し少ない負担で同等のエネルギーを確保することができます。そのため、食事がしんどくなってきた方や大幅な体重減少がみられる方へ、効率的に栄養を補給するため、食事の代わりとして提案しています。
味はバナナやコーヒーなど計8種類あり、栄養補助食品の中ではバリエーション豊富な品揃えとなっています。


*とろみ粉*

嚥下力が低下し水分を飲み込む時にむせてしまいがちな方には、水分にとろみをつけて提供しています。
当施設では、『明治トロメイク コンパクト』という粉末状のとろみ調整食品を使用しています。

施設管理栄養士だより「令和6年10月号~備蓄と嚥下調整食~」

こちらの商品は少ない使用量でダマになりにくく簡単にとろみをつけることができます。元の味を邪魔しないクリアなとろみで、見た目の色味も変わりません。
とろみ粉と水分の配分でとろみ強度を変更でき、ゲスト様ごとの飲み込む力に応じて3段階の濃度(薄い・中間・濃い)に分け調整しています。


今後もゲスト様の噛む力・飲み込む力を考慮した、1人1人のご状態に合った対応を、介護職員や看護師、往診の歯科医師と連携し検討して参ります。

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